2018年 10月 12日 ( 1 )

想い出のピアス







今からだいぶ前、ギリシャのとある島へ旅したときのこと。



エーゲ海の真青な海を眺めながら、
また、ギリシャ文明よりも古い歴史を持つその地の遺跡や風景を訪ね、
その場に漂う未知の歴史感覚に身を委ねて時を過ごした。



黙ってビーチに寝そべって過ごしても良いリゾート地だったが、
好奇心が強く、初めて訪れる地では、そのような過ごし方はまるでできない私たち夫婦。
レンタカーを借り、それほど広くない島の隅々を走って廻った。



遺跡や自然の風景を堪能し終えてから、
小さな街中を散策していると、
とある宝飾店の前を通った。
ウィンドウディスプレイにはそれまで見たことのない、
独特の感性と技術で作られたゴールドジュエリーがずらりと並んでいた。
心の琴線に触れ、店内へ入っていろいろと見せてもらうことに。



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その時に出会ったゴールドのピアス


とても気に入っていて大事にしている。





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18Kだが、チェーンの部分や留め金がしっかりとしており、
手にするとかなりずしりと重みがある。


ピアスの留め金の部分には小さなサファイアが、
そしてトップの部分は細かな細工がなされていて、
中央部に小さなダイヤが埋め込まれている。



店員さんは、
「今のあなたにはこのままつけてもいいけれど、
歳を重ねて飽きが来たら、チェーンの部分をはずして短い丈にリフォームしてもよいし
トップの部分をペンダントヘッドに作り替えてもいいですよ。」


なるほど、と思った。
そして今、まさにそんな気分になっていて、
近々リフォームに出そうと思っている。



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実は、そのときに、
もうひとつ、かなり大ぶりのゴールドのピアスも気に入り、
迷ったのだが、その時の私には少々大げさ過ぎると感じたし、
オットさまは買ったらと言ってくれたが、
当時の私にはかなりお高いものでもあった。


今でも夢に出てくるほど、
素敵な細工の施された大ぶりのゴールドのピアス。


結果として、買わなかったのだが、
その時に店員さんが私に言った言葉は、今でも忘れられない。
「このピアスは高いけれど本当によいお買い物になると思いますよ。
今のあなたにはまだ早いと感じるかもしれないけれど、
このピアスはあなたのミドルエイジ以降の生活をきっと豊かに彩るでしょう。」


ギリシャ彫刻のような彫りの深く美しい顔立ちの女性の店員さんは、
涼しい顔で、そんな言葉を呟いたのだった。



今になって思う。
彼女の言ったことは本当だったと。



あの時以降、あのピアスに匹敵するものには出会っていないし、
あのピアスがあれば、歳を重ねていくのがより一層愉しみになり、
想い出とともに、身に着ける喜びもひとしおだったに違いない。



この小さなピアスを見るたび、
先見の明に満ちたあの店員さんの言葉を想い出す。



いろんな思い出が詰まった小さなピアス。
これはこれで、リフォームしたら、
黒や濃紺の金ボタンのジャケットに合わせて、
耳元をさりげなくクラシックに装いたいと思っている。
















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by mahoroba-diary | 2018-10-12 11:00 | 好きなもの | Comments(12)

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