2020年 04月 30日
旅の想い出・奈良3
東大寺・大仏殿の北側に、ひっそりと建つ正倉院。
奈良時代の遺構をそのままに残す、
高床式・校倉造の貴重な建造物を前に、
古の人々が集めた宝物の数々に思い巡らす静かな時間。
毎年秋に、奈良国立博物館で公開される正倉院所蔵の品々は、
当時のユーラシア大陸の広範な文化・芸術の影響を受けたものばかり。
中には、実際に遥か遠方から伝来したものも含まれる。
国際色豊かな天平文化は、
古の壮大なロマンを今にまで運んでくれる。
ここはシルクロードの東の終着点。
国境を越え、多くの人々が行き交ったいにしえの時代にふと思いを馳せる。
人の移動は、時に病も運ぶが、
それでもなお、人類は移動と交易・交流をやめられない生き物なのだと
改めて思う。
GWだというのに、ご覧の通り、
この時、この界隈にはあまり人がいなかった。
おかげで、静けさの中でひとり静かに、
散策、思索の時を過ごすことができた。
東大寺・二月堂からの眺め。
奈良の街を眺めながら、
古の都をおもうひととき。
今、万葉集から典拠された元号に生きるわたしたち。
いにしえの都の移り変わりや人々の暮らしに思いを馳せながら、
なによりも自然を尊び、
自然とともに生きていた『万葉人』の心を想い、
その歌の数々の中に、愛しさと郷愁をこれほど感じることはなかったとおもう、
令和2年の春の終わり。
東大寺界隈を散策後は、興福寺へと向かい、
国宝・阿修羅像に再会した後は、
奈良国立博物館へも足を運んだ。
その後は奈良の町家界隈も散策して、
ちょっと素敵な想い出深い一日、と相成ったのでした。
その後も旅は続きましたが、
それはまた別の機会に・・・。
お付き合いいただきましてありがとうございました。
by mahoroba-diary
| 2020-04-30 08:48
| 旅の想い出