熱海 起雲閣






東から西へと異例の進路をとった台風12号、
先日私が訪れた場所でも海沿いで道路や建物などに大きな被害があったことを知りました。


今日から8月、これからが夏本番です。
どうか早期の復旧を心より祈念して、
今日は応援も兼ねて、熱海の古い別荘建築を掲載したいと思います。




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起雲閣



戦前、岩崎家別荘、住友家別荘と並び、熱海の三大別荘と賞賛された名邸。
内田信也氏、根津嘉一郎氏が別荘として所有した後、
戦後は起雲閣の名で旅館として生まれ変わり、
現在は熱海市指定有形文化財として広く公開されています。


表門は薬医門とよばれる形式で、
大正時代の建築物で門まで残っているのは珍しいとのこと。


熱海は戦時中、空襲がなかったので、貴重な建築物にとっても幸いなことでした。





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入館してすぐにある麒麟の間から庭を眺める。


始めは、大正・昭和にかけて活躍した、海運王で政治家の内田信也の別荘として建築された。
和室の部分が主に、内田別邸として建てられたところ。
内田は母のために、この別邸を建てたという。
ガラス窓は大正ガラスとよばれる、昔の職人がつくったもので、
手作り特有の歪みがあり、眺めていると、どこか心がホッとします。






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洋館の部分は、内田信也の次にこの館を別荘とした、
東武鉄道創業者の根津嘉一郎により増築されたところ。

サンルームから庭を眺める。




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サンルームの床のタイル





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天井はアールデコ様式






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サンルームに隣接する食堂の装飾



日本や中国の様式が折衷されている。





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写真下には、洋式のダイニングセットが置かれている。





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続くリビングルーム



お部屋に入った瞬間、なんだかスイスの山荘のよう、、、と感じました。






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リビングからお庭を眺める。
外には回遊式の庭園が広がる。






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柱には、名栗仕上げとよばれる、昔の宮大工による貴重な仕事の跡が、、、






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ものすごい折衷様式なので、一瞬戸惑うが、
ベースはイギリスのチューダー様式なのだとか。

別荘なので、とことんご自分の趣味に忠実に細部までこだわられて
作られていることがよくわかる。


暖炉上部の金属の部分には、サンスクリット語が見て取れる。





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暖炉の奥には、サラマンダーが描かれている。
火から館を守るおまじないなのだろうか、、、


根津嘉一郎氏は実際に欧州には訪れたことはなかったそうだが、
日本・中国またインドなどの東洋古美術の蒐集家であったから、
細部にその影響が見て取れる。
(氏は、言わずもがな、東京・青山の根津美術館の創設者である。)






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暖炉の上には、古い仏像のレリーフ
奥にはステンドグラス




独特の世界観です。






続きます。







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by mahoroba-diary | 2018-08-01 10:55 | 旅の想い出

日々の諸々を綴ります


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